世界一幸せな国へ
- Sani aLaab

- 6月4日
- 読了時間: 5分
2026年5月
【世界一幸せな国】
として知られるブータンへ行ってきました。
これまで訪れたことのない国だったこともあり、今回の渡航を心から楽しみにしていました。
初めて訪れる国には、いつも特別なワクワク感があります。
どんな景色が広がっているのか。
どんな人々が暮らしているのか。
どんな文化や価値観に触れられるのか。
そんな期待を胸に、日本を出発しました。
実際に訪れてみると、雄大なヒマラヤの自然、深く根付いた仏教文化、温かい人々との出会いなど、多くの魅力に触れることができました。
今回は、医療支援で訪れたブータンでの活動や、現地で感じたことについてご紹介したいと思います。
ブータンってどんな国?
ブータンは、ヒマラヤ山脈の麓に位置する人口約80万人の小さな王国です。
「世界一幸せな国」として知られ、経済成長だけではなく、人々の幸福を重視する独自の考え方「国民総幸福量(GNH)」を国の指標としていることで世界的に注目を集めています。
国内には深く根付いた仏教文化があり、人々の日常生活の中にも祈りや感謝の心が自然に息づいています。街を歩けば、色鮮やかな仏塔や寺院、風になびく五色の祈祷旗を目にすることができ、どこか穏やかで神聖な雰囲気を感じられます。
また、ブータンの人々は温かく親切なことで知られています。実際に訪れてみると、観光客にも気さくに声をかけてくれたり、笑顔で接してくれたりする場面が多く、その優しさに心を打たれることでしょう。
そして、ブータン料理はかなりの激辛です。国民食ともいえる「エマダツィ」は唐辛子を野菜のように大量に使用する料理で、日本人の感覚では驚くほどの辛さがあります。チーズのまろやかさと唐辛子の刺激的な辛さが特徴で、多くの旅行者に強い印象を残しています。
雄大なヒマラヤの自然、受け継がれる仏教文化、人々の温かさ、そして刺激的な食文化。ブータンは、他の国ではなかなか味わえない魅力にあふれた特別な国です。

なぜブータンへ?
今回私たちがブータンを訪れた目的は、現地に新たに建設された病院への医療支援のためです。
今回の訪問では病院で新たに導入された、新医療機器の設置や動作確認、そして現地スタッフへの操作支援を行いました。
医療機器は導入するだけでは十分ではありません。安全かつ適切に使用できるよう、実際に機器を扱うスタッフが正しい知識と技術を身につけることが重要です。
そのため、機器の使い方や日常点検の方法などについてもサポートを行ってきました。
ブータンは「世界一幸せな国」として知られていますが、私にとっては観光ではなく、医療現場を支えるという大切な使命を持って訪れた国でもあります。
しかし、実際に現地で過ごしてみると、雄大なヒマラヤの景色、深く根付いた仏教文化、そして人々の温かさに触れる機会が数多くありました。
このブログでは、医療支援を通じて私たちが見たブータンの医療現場や文化、そして現地で感じたことについてお伝えしていきたいと思います。

実際に私が感じたこと
以前、日本国内で海外研修生の研修管理業務に携わっていました。
その頃、ブータンから来日した研修生を担当したことがあります。
彼らと接してまず感じたのは、その真面目さと誠実さでした。
研修にも真剣に取り組む姿勢。そして何より、質問の内容が素晴らしいのです。
「そこに着目するのか!」
と思わされるような、本質を捉えた質問が多く、私は当時から「ブータンの人たちは本当に優秀だな」と感じていました。
そして今回、その元研修生の一人と再会することができました。
当日は別の病院での勤務や会議が重なっていたため、研修には参加できませんでしたが、後日時間を作って会いに来てくれました。
遠く離れたブータンの地での再会。
とても嬉しい瞬間でした。
今回の訪問では、新しく導入された医療機器の設置と操作支援を担当しました。
病院スタッフに確認したところ、今回導入したメーカーの機器はこれまで一度も使用したことがないとのことでした。
そこで私は、説明を始める前に必ず参加者へ質問します。
「この機器を使ったことはありますか?」
「他メーカーの機器は使用したことがありますか?」
「機器の管理を担当した経験はありますか?」
相手の経験や知識レベルを把握することで、その人たちに合った説明ができるからです。
研修では、
・機器の役割
・基本的な操作方法
・メンテナンス方法
・実践的な条件設定
という流れで進めていきます。
実際に機器に触れながら学んでもらい、質問はいつでも受け付けます。
最後には、私たちが条件を提示いたします。
それをクリアできるかどうかの実践テストも行います。
これが予想以上に盛り上がります。
参加者同士で声を掛け合い、助け合いながら課題に挑戦する姿はとても印象的でした。
無事に条件を達成した時には、自然と笑顔がこぼれます。
しかし、合格することがゴールではありません。
限られた研修期間の中で、すべての操作方法やメンテナンス方法を完璧に覚えることは簡単ではありません。
【人は忘れる生き物】
だからこそ私たちは、少しでも現場の不安を減らし、「困った時には相談できる」という安心感を持ってもらえるよう努めています。
今回の研修で関係が終わるわけではありません。
彼らはこれから何年にもわたって、この医療機器を使い続けていきます。
そして私たちもまた、導入して終わりではなく、長期的にサポートを続けていきます。
医療機器を届けることが仕事ではありません。
その機器が安全に使われ、患者さんの治療に役立ち続けること。
それこそが、私たちの仕事なのだと改めて感じたブータンでの活動でした。




最後になりますが、今回研修に参加してくださった皆さんに心から感謝したいと思います。
皆さんの学ぶ姿勢は本当に素晴らしく、説明の一つひとつに真剣に耳を傾け、積極的に質問をしてくださいました。
また、研修中は終始明るく陽気な雰囲気で、こちらも楽しく進めることができました。
支援する立場として訪れましたが、私自身も皆さんから多くのことを学ばせていただきました。
今回の研修が、今後の医療現場で少しでも役立つことを願っています。
そしてまた、どこかで皆さんとお会いできる日を楽しみにしています。
本当にありがとうございました。
Kadrinche La
Sani aLaab



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